たまたまレビュー#27『敵』

『PERFECT DAYS』へのカウンターではないのか
小川たまか 2025.02.23
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たまたまレビューでは、書籍・漫画・映画・ドラマなどのレビューを思ったままに書いています。

大体週末の午後に更新します。

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今週の一本

▼『敵』(監督・脚本:吉田大八)

簡単なあらすじ

 一人で暮らす老人、渡辺儀助、77歳。フランス近代演劇史を専門とする元大学教授。持ち家も財産もあり、家事は得意なので暮らしに不自由はない。今でも慕ってくれる教え子もいる。しかしそんな日常に「敵」は忍び寄る。それからどんどこしょ。原作は筒井康隆。

なぜ見たのか

 原作は1998年刊行。その頃に読んだ記憶がある。私は当時18歳だった。今でもうっすら覚えていて、ハイソに知的に枯れていきたい高齢男性が性欲と金銭的不安から逃れられず悶々とする話だったような気がするなと。そう思っていたら友人が「フェミ的にどう思うのか知りたい」とLINEしてきたので、大体どんな感じの話か知ってるし、なんでフェミに見てほしいのかもなんとなくわかるけど、そう言われたらいっちょ見に行ってくるかと思って見てきました。

好きか嫌いかで言ったら

 好きなほう。

 それがなぜかをこれから説明したいのだが、この説明は『PERFECT DAYS』(ヴィム・ヴェンダース)のディスになってしまいますので、『PERFECT DAYS』あるいはヴィム・ヴェンダースを好む方には申し訳ないことだと思っております。

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