たまたまな日々・高市、ワークライフバランス捨てるってよ
これは秋? もしかして秋?
まったくいつまで暑いのかな!って思っていたら、案外しっかりと秋が来た。朝晩涼しい。これは私が以前より山の近くに引っ越したため? あるいは例年よりしっかり秋があるのかしら。
そういえば、「京都って暑いんでしょ?」って言われるたびに「とはいえ東京と同じぐらいですよ〜」などと答えていたのですが、京都ってやっぱり暑いらしい。
▼京都市、日本で史上初めて暑さの「60-60」到達 猛暑日と熱帯夜、両方60日の異常事態(京都新聞/2025年9月15日)
この記事によれば、猛暑日と熱帯夜が「60-60」に達したのは京都だけで、他は「群馬県伊勢崎市49-42、大阪市44-77、名古屋市51-70、東京都29-52」などだそうです。8月の暑さの中でこれを知ったら思わず京都からの撤退を考えたかもしれないので、暑さが落ち着いてから知らされて良かったです(良くはないかも!)。
と、ここまで書いたところで、自民党総裁戦で高市早苗が勝ったのを目撃(ネットのライブ中継で)。
これは。
これはもう大喜利しないと乗り切れないぐらいつらいな。女性なら誰でもいいわけじゃないっていうのをうまいこと比喩で喩えたいんですけど出てこない。女性の悪役キャラで喩えたいんだけど、根っから悪い悪役ってそうそういないもの。。。これについてはまた後半に書くとして、まず今週の取材など。
求刑10年のところ、懲役5年の判決
大津地裁で元プロ棋士・橋本崇載被告(42)の判決を聞いてきました。
▼将棋元プロ棋士に懲役5年判決 元妻らに対する殺人未遂罪(朝日新聞/2025年10月2日)
元妻とその父親を襲った殺人未遂罪ですが、それ以前に橋本被告はネット上で元妻のことを誹謗中傷し、元妻から名誉毀損で訴えられて執行猶予付き有罪判決となり、その判決から12日後の犯行でした。襲われた元妻とその父親の恐怖はいかばかりかと……。
求刑10年に対して5年は軽いなあという印象を受けるけれど、私は判決日しか行っておらず、それ以上の詳細を報道からしか知らないので推測は控えます。隣に座っていた傍聴マニアっぽいおじいさんは裁判長が「懲役5年」って言うと同時に「予想が当たった」と満足げでした。
量刑の理由としては、被害者が2人で執行猶予期間中の出来事ではあるけれど、高度の計画性や殺意までは認められないとのこと。ちなみに、懲役5年だけど未決勾留期間の450日が引かれる一方、執行猶予になった名誉毀損の量刑(懲役1年6月)が加算されるので、プラマイでやっぱり5年ぐらい。
凶器はクワで、包丁などよりも殺傷能力は劣る、というようなことも言われていた。クワって結構こわくない?って思うけども、どうなんでしょうね……(どうでもいい話ですが裁判長が凶器についてずっと「コーぅ」みたいな発音をするので聞き取れなくて、後で記事を見てクワだと理解した)。
傍聴席から見た橋本被告は、胸下あたりまでの長髪に黒メガネ。傍聴おじいさんは「前に見たときよりだいぶ肥えたね」と言っていた。名誉毀損の裁判では法廷での態度があまり良くなかったみたいですが、今回は大人しく、ちょっと弱々しい感じに見えた。
裁判員裁判で、裁判員8人中7人が男性。その7人中、6人は50〜60代に見えた。1人だけいた女性は30代ぐらい。妻と同年齢の女性が圧倒的少数じゃんって思ったが、今回の場合は元妻の父親も被害者なので、父親の属性に近い人ばかりだったとも言える。裁判長と右陪席は男性、左陪席は20代ぐらいの女性でした。(※裁判員や裁判官の性別については基本「見た目の性」で判断しています、すみません🙏)
新潮社前スタンディング
▼作家が新潮社と契約終了「良心を失いたくない」 週刊新潮コラム問題(朝日新聞/2025年9月30日)
「週刊新潮」コラムに抗議する新潮社本館前(神楽坂)でのスタンディングは毎週火曜日に続いています。9月30日、東京にいたのでちょっとだけ参加してきました。この日は、新潮社の『おどろきの「クルド人問題」』の問題についてスピーチしている人もいました。
新潮社は完全に沈静化を狙う方向だと感じるので、スタンディングを支持します。気になった人、お近くの人はぜひスタンディングに立ち寄ってみてね。一人でひっそり立ってるだけでも全然アリと思う。
▼【毎週やります】ヘイトスピーチと排外主義に加担しない出版関係者の会
『おどろきの「クルド人問題」』は読まないと批判できないなと思いKindleにぶち込んだのですが、最初の方の「自分(著者)はどっちにも肩入れしていないからフラットにものを見られるはず、ちょっと行って見て来るね〜〜!!」みたいなノリがもうかなり無理で、わかりやすいヘイトよりもむしろ悪質なのではないかとさえ感じた。中立やフラットなんて幻想だからな。そこからまだ読み進められていません。頑張って……頑張って読む。
桶川ストーカー殺人事件
26年前に起こった桶川ストーカー殺人事件。私と同世代かそれ以上の人はよく覚えていると思うけど、今の20代あたりはあまり知らないのかもしれない。「ミソジニー」や「フェミサイド」はもちろん、「ストーカー」という言葉さえ、あまり知られていなかった時代の凄惨な事件。
遺族が語った動画が先日から公開されているのだが、あんまり再生回数が回っていないので、もっと多くの人に見られたらいいなと思っている。
▼動画へのリンク
これは本当に何重にも酷い事件で、まず元交際相手とその仲間から執拗な嫌がらせ被害(自宅や父親の勤務先への迷惑電話、脅迫、家の近くに中傷ビラを貼られる)について被害者の猪野詩織さんが警察に相談するも、警察はこれを無視。8回もの相談でも捜査はされず、「(被害届ではなく)告訴状を出せば警察は受理せざるを得ない」と聞いた猪野さんらが藁にもすがる思いで出した告訴状を警察は改竄して放置していた。
事件が起こってしまった後、捜査の不備を隠すためなのか警察は「遊び歩いていたブランド好き女子大生」かのような印象操作を行い、マスコミもそれに追随。あたかも被害者に「落ち度」があったかのような印象が流布された。
今回公開された動画の中では、葬儀の際にマスコミの車両が遺族よりも前に割り込んだり、勝手に葬儀の様子を撮影したりしたことや、その後に被害者の権利を求めて署名活動をする母の京子さんらに対して、報道を鵜呑みにした人から「桶川の遺族がいるなら署名しない」といった心ない声があったことが明かされている。
1999年の事件当時、私は大学生だった。大学でわりと尊敬していた男性の先輩がこの事件について「うちの母ちゃんが『殺されても仕方ない』って言ってた。だって援助交際してたんでしょ?(※)」と言っていてショックを受けたのを覚えている。(※)当時はちょっと派手目な若い女性は何かにつけて「援助交際」という言葉と結びつけられがちだった。
当時はフェミニズムを知らなかったので、「被害者が犯人・警察・マスコミによって3回殺された」ことのひどさにただただ唖然とするばかりだったけれど、女性蔑視という補助線を入れると、なんでここまでひどいことが起こったのかがよりクリアになるように思う。清水潔さんの本を再読しようかなって思ったら新潮文庫だったイヤー!