たまたまな日々・映画とラーメン
明日から出張のため、来週まで日記の更新をお休みします。
4月8日
こちらの原稿を書いていました。※サポメン限定記事ですが、途中までは誰でも読めます。
▼たまたまレビュー#10 『コール・ジェーン』
昨日も書いたけれど、この映画は主人公のジョイがホテルの外でデモをする人々を眺めるところから始まる。そこが好き。デモをまるで人ごとのように思っていたジョイが変わっていってラストは……という。最初の30分ぐらいは私にとっては結構つらい描写もあったのですが、そのあとはエンパワメント映画だったなって思っています。
ブルー・イマジン
原稿を書いたあとで映画館へ見に行ったのは『ブルー・イマジン』(監督:松林 麗/脚本:後藤美波)。映像業界での#MeTooをテーマにした映画です。
▼”Blue Imagine” Film(日本・フィリピン・シンガポール合作映画)
私の本が小道具で使われていると聞いていたので、どの場面かな〜と楽しみにしながら見に行きました。私の本だけではなく、性暴力やフェミニズムに関連する書籍が登場してました。気づいたのは、
・『上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください!』(上野千鶴子・田房永子/和書房)
・『性暴力被害の実際』(齋藤梓・大竹裕子/金剛出版)
・『告発と呼ばれるものの周辺で』(ありがとうございます〜)
あともう一冊、絶対その表紙のデザイン見たことあるってやつがあったのだが、思い出せない。『告発と呼ばれるものの周辺で』はあんまり売れ行きが伸びてなくて亜紀書房さんにも表紙絵をお借りしたTYM344さん(←天才)にも申し訳ない気持ちでいっぱいなのだが、マラソンの42.195キロを走るぐらい全力を出し切った思い入れのある一冊。たま〜に熱い感想をいただくことがあってとてもうれしい。書店で見つけることができた人は激レアさんです。
『ブルー・イマジン』は、被害当事者や告発の当事者ではなく、自分の友人や家族が性被害に遭って「なんて声をかけて良いかわからなかった」とか「あの時の対応はあれで良かったのだろうか」と思ったことのある人に見てもらいたい映画かなと思いました。被害の直接的な場面はほとんどないが、当事者のその後が描かれているのでそれが結構つらいと思う。
見た人だけにわかる感想:司会がグルなのが良かった。
あと、フィリピン語のセリフが出てくる場面が何度かあって、私はフィリピン語がどういう言語かこれまで全然知らなかったなと思った。日本に暮らしているフィリピンの人は日本語や英語が上手いなあと、それをそういうものだと思っていた自分を恥じた……。
物語の舞台は巣鴨で、撮影に使われている RYOZAN PARK という場所は高校の時の部活の後輩が運営に関わっています。そんなこんなで縁の深い映画だった。
ラーメンと餃子
『ブルー・イマジン』の中で、記者さんが中華料理屋であんかけ焼きそば?とか餃子を食べてイルシーンがあって、見たらどうしても食べたくなって帰りやラーメン屋へ行った。餃子もガッツリ食べた。先週言ってたGI値がどうとかいう話はなんだったのか。帰りちゃんと歩いたのでまあ良し!
![散った花びらもいいですよね](https://d2fuek8fvjoyvv.cloudfront.net/ogatama.theletter.jp/uploadfile/2ed6a2b2-08ec-4e0c-b6ab-4820443be538-1712627663.jpg)
散った花びらもいいですよね
おお〜って思ったニュース
▼「#KuToo」女性をひぼう中傷の県職員 減給の懲戒処分(2024年4月8日/NHKニュース)
<記事より引用>
ヒールのある靴の着用に異議を唱える「#KuToo」を拡散させる運動を行った女性に対し、SNSでひぼう中傷する内容を投稿したとして徳島県の職員が減給の懲戒処分を受けました。
処分を受けたのは県立海部病院の主任を務める37歳の男性職員です。
(略)
職員は旧ツイッター上で、「青識亜論」というアカウント名で活動し、石川さんから損害賠償を求める訴えを起こされ、東京地方裁判所から慰謝料など33万円の支払いを命じる判決を言い渡され、去年12月、東京高等裁判所で1審の判決を受け入れることで、和解が成立したということです。
(後略)
<引用終わり>
2カ月の減給処分だそうです。職員の実名こそ書かれていないものの、現在の勤務先と役職、年齢、ツイッター上でのアカウント名までこんなはっきり書かれるとは。
これがどんな訴訟だったかざっくりおさらいすると、
「青識亜論」が石川さんの過去のツイッター投稿を切り貼りして、全然別の文脈で石川さんがそれを言ったかのようにツイート
↓
これはヤバいですよと指摘されるなどしてすぐ削除
↓
石川さんが訴える
↓
「青識亜論」側は皮肉的な風刺だと主張
↓
一審裁判官「風刺だとしても、原告(石川さん)がフェミニスト活動家に反する言動をする者だという印象を与えるような投稿をする必要はないんじゃない?」 原告勝訴
↓
「青識亜論」は控訴し、ツイッター(現X)で「もう一回遊べるドン!」などとふざける
↓
高裁では一審判決を「青識」側が受け入れる形で和解
↓
徳島県が処分を発表 ←New!!
一体なんだったん。
高裁和解の際の石川さんの発表は下記です。このブログをのぞいて、今後お互いに対する言及は一切しないという条件で和解しているのだそう。
▼青識裁判、勝利解決のご報告 石川優実ニュースレター「for myself」(2024年1月8日)
代理人の神原弁護士のHPには「青識亜論」事件の判決文などにもリンクがあります。読んでみたい人はぜひ。
▼こちらの下の方に判決文へのリンクがあります
有料記事ですが、私も高裁の和解判明時に記事を書いています。
▼トナカイさんへ伝える話(156)お気持ち裁判のゆくえ(2024年2月4日)