たまたまレビュー#47 最近読んだ本など
・ちょっとしたこぼれ話
姪っ子は私と誕生日が偶然同じで、ちょうど四半世紀違う。私が1980年生まれで、そのちょうど25年後の同じ日に姪が産まれた。小川家の初孫だったこともあってみんな浮き足立っていて、両親も私も病院へ行った。あんまりにもちいちゃかった、ぴかぴかの姪のことをよく覚えている。
10数年前の私の結婚式に来てくれた姪は小学校に上がるか上がらないかの年齢だった。でもなんだか妙に落ち着いていて、余興で名物のどじょう掬い(安来節)を踊ってくれたおじいさんに堂に入った手拍子を打っていた。その後で私たち夫婦の絵を描いてくれた。小さい頃から絵がうまいうまいと褒められていたのが良かったのか、高校から美術系でそのまま美大に入った。姪は私や姉の高校・大学時代と比べても素直でクセがない性格で、こんな純朴な感じで美大の大人っぽく口が達者であろうお友達とやっていけるのかとおば心に心配だった(美大への偏見)。
その姪が先日、お友達と一緒に展示会を開いた。その作品は非売品だったのだけど買いたいという人がいたのだそう。人の成長ってこんなに早いのかと驚いてしまう。私たち夫婦には子どもがいないこともあって、10数年前の自分たちと今の自分たちにほどんど違いを感じていないのである。もちろん老いてはいるのだけれど、進化はほぼしていないから。お子さんたちの前に進む力は本当に偉大で、40代の5〜6年分が彼女ら彼らの1年にも満たないのだろう。
私は10代の頃から好きなものを決めて修業する姪が羨ましい。私も10代の頃からずっと文学と書くことが好きだったけれど、そこまで研鑽を積むところまで自分を追い込めなかったと思っているから。姪が才能のある同じ世代の人たちとの中で切磋琢磨しているのが眩しい。
姪が絵が上手いのは、姉に似たのだと思う。
姉は小さい頃から漫画が好きで、それは私にも影響を与えたが、姉は絵がうまくて私はからっきしだった。同じ姉妹でもこんなに違うかというくらい。姉は漫画家になるのだと思っていた時期もあった。でも姉は案外早い段階できっぱりと諦めて、大学卒業後は営業職に就いた。新卒から今まで同じ会社に勤めている。そこにどんな葛藤があったのか私は知らない。私と姪は少しだけ顔が似ていて、同じ誕生日であることもあって、姉は夢の中で私と姪が混ざることがあるのだという。
姉もまた絵を描けばいいのにと私は思うことがある。
最近読んだ本や見た映画のことをつらつら書きます。
津村さんの小説はこれまでに何冊も読んでいて、『まともな家の子供はいない』と『つまらない住宅地のすべての家』が特に好き。一番最近読んだのは『うそコンシェルジュ』。「まともな家の子供はいない」というのはタイトルからして当時(読んだのが2014〜5年頃だったと思う)私が考えていたことにドンピシャで、大仰に言えば救われた気持ちにさえなった。
『君は永遠にそいつらより若い』は津村さんのデビュー作で、もう読んだと思っていたら読んでいなかった。先日お会いした優しい女性が「たまかさんが今年の目標は本を読むこととおっしゃっていたから」と贈ってくださった。私なんて2月にしてもう今年の目標を忘れかけていたのに、こうしてリマインドしてくれる方がいる。目標は隠さずに人に話しておくべきだなと思った(他人任せ)。