【たまたま通信】この街のお友達
こんにちは。
うっかり体調を崩して寝ていたところ、もう6月も3分の1が過ぎてしまっていて。ときの流れは早いです。
さて本日は、知り合いが一人もいないはずの京都に引っ越してみたら意外にお友達が……いた!というお話を書きたいと思います。
ずっと東京で暮らしていたので、お付き合いのある人は東京がメイン。関西は(というか関東以外は)、ほとんど知り合いがいません。いや、いないと思っていました。けれど京都に引っ越した当初はひとりの時間が欲しかったこともあって&もともとひとり行動が気にならない性格なところもあって、周りに友達いなくてもむしろOKな気持ちでした。毎日ひとりで黙々と歩いていた。
ところが。ゆるゆると過ごし、そろそろ引っ越してから10か月になるのですが、気づいたら意外に何人かお友達ができました。いや、いました。しかも結構近所に。これがスープの冷めない距離ってヤツ? そんなに積極的に人と関わりに行くタイプの人間ではない私にとってこれはすごいな?と思ったので、書き記しておきたい。
●鴨川で語り合うはずだったSさん
まず、彼女は私が京都に引っ越す前に、唯一「京都に行ったら一緒に遊べるな」と思ってた人でした。ラブなフェミ友。東京と京都を行ったり来たりしつつ、最近は京都にいることが多いSさん。私は彼女のことがすっごく好きなので、京都に引っ越したら鴨川のほとりに座って炭酸水でも飲みながら語り合いたい!っていうか語り合うはず!青春っぽい!って思ってました。
しかし彼女はちょっと体調が悪かったこともあってなかなか会えず、鴨川語りはしばらくお預けに(後半に続く)。
Sさんと語らうはずだった鴨川をひとりで何度も歩いたのだった
●30年ぶり?に再会した遠縁のシスターさん
父が和歌山の出身なので、関西にチラホラ親戚がいるのは知ってました。ただ、うちはあんまり親戚付き合いが盛んではないので、幼い頃に会ったきりの人がほとんど。
そんな中、遠縁のおばあさま(80代)が京都の修道院にいらっしゃるとわかり、ちょいちょい会うように。一緒にコンサートに行ったり、復活とは何か……みたいなお話を聞いたり。実は去年のクリスマスは一緒にミサに行ったのです。おごそかでした。
「アップルパイ焼いたので取りに来ない?」っていう、丁寧な暮らしとは真逆な私の人生で一度も聞いたことのなかったジブリ的お誘いをしてくれる。優しい。部屋が寒いと言ったら修道院の倉庫にあった足元ヒーターを持たせてもらいました。私はこれで冬を乗り切ったようなものです。
何度聞いてもどのように血をつながっているか覚えられないのですが、愛です。
英語もフランス語も堪能。つよい!
●ラストオーダーでウィスキーロックを4杯頼むWさん
彼女はバリキャリなフリーランサー。Wさんも私が引っ越す少し前から東京と京都それぞれにお家を持って二拠点生活していて、月に何度も往復してらっしゃる。ご本人曰く、新幹線移動が全然苦にならないんだそう。私も新幹線に乗るのは好きだけど、移動はそれなりに疲れちゃうので羨ましい。
とっても顔の広い人で、いろいろなところへ誘ってくれる。一度は有名作家さんとか産婦人科のお医者さんとか校長先生に見えない校長先生とか、すごい女性が集う京都の料亭での婦人会に呼んでもらったりした。私のような木っ端ライターに払えるお値段かしらとドキドキしましたが、なんとかなんとかなりました。
Wさんは豪快にお酒を飲む人で、あるとき誘ってもらって2人でバーで飲んでいたら、ラストオーダーでいきなりウィスキーロックを4杯頼んだ。ウェイターさんから大丈夫ですかって聞かれても頼んだ。明日頭痛くなっても今飲みたいから飲む。そういうとこ好き。急にお誘いが来る京都の夜が好き。
料亭で食べたホタルイカがこちら
●町家に暮らしているHさん
Hさんは、私の前世(編集プロダクションで取締役をしていた頃)に知り合った人。前世なのでよく覚えていないのだが、確か会社でバイトしてもらっていた。短期間だったのでそこまでたくさんお話をしていないけれど、なんとな〜く、大事なポイントのところの価値観がそこそこ似ている安心感がある人でした。
その後、SNSではつながっていたので、結婚されたのだな、お子さん生まれたのだな、というような進捗はなんとなく把握していたものの、そのぐらい。
春頃になって、たまたま彼女のツイートを見たときに、あれ、もしかして今京都なんだっけ?ということになぜか急に気付き、彼女が夫さんとやっているお店を検索したら、なんとうちから歩いて10分ほどの距離だったのでした。
私の出張中、キャッツの餌やりに来てもらったことも……ある!(ぺこり) 川のほとりを散歩しているとお子さんを連れたHさんにバッタリ会ったりして楽しい。彼女が坊やに「ほら、猫のお母さんだよ」と私のことを言っていて、私はそれから自分が猫のお母さんであるという自覚を強くしました。
彼女には美味しい水が飲める井戸の場所を教えてもらったのだが、まだ行っていないので行かなければならない(RPGのイベントっぽい)。
これはHさんがある日開いていた小物市で買ったネッコとイッヌ
●クラブハウスの知り合いだったMさん
Mさんはほんと不思議な縁で……。今はなきclubhouse(あるけど)が流行っていた頃に、ルームでご一緒することが多かったMさん。心理を勉強する人であり、私の取材分野である性暴力についても見識があるので、自然と話が合った。
clubhouse解散となってからもちょっとした原稿をお願いしたりして細い縁がつながっていて、たまに思い出す人でした。
そんなある日のこと。私が家で今夜はアボカドでも食べようかなと思っていた20時過ぎ、突然劇作家のIさん(普段は東京在住)から「いま木屋町のあたりで飲んでいるから来ませんか、Mさんもいるよ〜」とメッセがあり。
MさんとIさんの縁はここでは割愛しますが、Mさんが関西に住んでいることは知っていたが、なんとなく大阪か神戸かな?と思っていたので(雑認識)、まさか京都だったとは!
その日は楽しいメンバーでお酒を飲み、そしてMさんによくよく話を聞くと、うちから徒歩10分の場所にお住まいなのでした。WさんHさんともご近所なのだが、Mさんは最寄り友達をさらに更新。
そんなわけでそれからというもの、「〇〇の本を渡したいから、あの角のところで待ち合わせね!」「オッケー!」みたいなやりとりでキャッキャしてます。中坊かよ。
彼とお話してると、大前粟生さんの『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』を思い出します(祝・映画化)。ぬいぐるみ〜の舞台も京都だし。今なら大前さんの世界観を前より理解できる気がするので、読み返さねばと思っています。
Mさんとは夏になったら川辺でから揚げ食べながらビール飲もうって約束してます。キャッキャ。
これは一緒にナップコッセ(タコとか入った韓国料理)を食べたとき
●京都の規模感が好き
10カ月ほど住んでみた今現在感じている京都の良さベスト3はこちらです。
3、どこにいても山が見える…なんかホッとすんのよ。別に山が好きだったわけではないのに不思議。
2、休めるスペースがある…いや、観光客がいる場所はめちゃ混んでいるのだが、ちょっと外れればすぐ人がいない。東京なら「こんな空きスペースorベンチがあったらすぐ埋まるよね」って場所が埋まってない。
1、飲んだ後、歩いて帰れる…私が1時間ぐらい余裕で歩く人間だからということもあるのですが、街の規模がちっちゃい。コンパクト。加えて坂がない。好き。歩いて行ける範囲内にミニシアターからシネコンまであるの良いよ、良い!
この街の規模感だからこそ、夜に急に呼び出されてもタクシー初乗り〜1000円ちょっと程度で行けるし、帰りはいい気持ちで酔い覚ましがてら大通りを歩いて帰ってくればOK。もしかしたら東京が広すぎるのかもしれません、私にとっては。
●ところでSさん
そうそう、しばらく会えなかったフェミ友のSさんですが、ちょうど最近、会おうよ〜って連絡があり。たぶん前に会ったのがコロナ禍より前。だいぶ久しぶりに会えます。ウキウキ! 自分のタイミングで連絡をくれるSさん好きさ。
そんなわけで、私はなんだかいつの間にか京都をちゃっかり楽しんでいます。東京にいるときにこんなにご近所にお友達はいなかったので、むしろ京都の方が会える人が多いんじゃ?ってぐらい(東京の人もみんな結構京都に遊びに来てくれるし)、かもしれません。
最後に告知です。
7/7(金)19:00~
『たまたま生まれてフィメール』(平凡社) 『性暴力を受けたわたしは、今日もその後を生きています。』(梨の木舎) 刊行記念小川 たまかさん(ライター)×
池田 鮎美さん (性暴力被害者)
トークイベントを行います!
イベント詳細は↓
honto.jp/store/news/det…
『性暴力を受けたわたしは、今日もその後を生きています。』(梨の木舎)を刊行されたばかりの池田鮎美さんと来月7月7日にイベントをします!@ジュンク堂書店池袋本店 ※オンライン配信はないです、ごめんなさい。。。
鮎美さんとは以前からのお友達で、会うとカフェで注文を繰り返しながら4〜5時間話し込んでしまう仲です。私にとってそのぐらい話が尽きない人。
そんな鮎美さんとのイベントなので、どんなお話になるか。今から超楽しみ! お互い、世間一般からは引かれるような“重たい“話をけろっと話すところがあるのですが、でもそういうのが我々にとってのリアルなんですよね。
それではまた今度。今日もお付き合いいただきありがとうございました。
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