たまたまな日々・岸和田市議選の結果について
さらにヤバいのは市長選だよというお話。
昨年、岸和田市長についての記事を書いてから、岸和田に取材に行く機会が増え、地元の事情に少しだけ詳しくなったので、今回の岸和田市議選の結果についてまとめを書いておきます。
市長の妻(永野紗代氏)が当選してしまって「岸和田市民、大丈夫かよ……」などとドン引きしているコメントをSNSでチラホラ見かけるのですが、永野耕平市長は祖父の代から岸和田で福祉施設を経営しており、いわゆる「地盤」があるので、市長妻にはそれなりに票が入るのでは……と地元では見込まれていたようです。
市長の後ろ盾があり、30代女性(候補者の中では若く、子育て現役という他候補にない強み)というアドバンテージもあり、立花孝志の応援をも受けていたのに、当選者24人中21位(約1800票)というのは、むしろ「厳しい結果」と言えるかもしれません。
↓Yahoo!ニュースのコメント欄では、こんなコメントがあったよ。
匿名コメントなので参考程度に読む必要はありますが、永野市長の父親(永野孝男氏)が「自民→維新の府議」というのは事実です。ネットでウォッチしている反市長派からすると「市長妻なんて落選して当然では?」というような状況でしたが、市長側からするとトップ当選行けるんじゃ?と思っていたかもというのはありそう。「2000票も取れなかったのは大誤算」かもしれないですね。
そのほかの注目点は以下です。
・前職24人中22人が再選(前回の不信任案に賛成した議員は全員再選)
・前職のうちで今回いないのは、立候補しなかった大阪維新の女性議員と、立候補して落選した大阪維新の男性議員。どちらも前回の不信任案には反対(市長擁護)の立場だった
・公明党(6議席)・共産党(4議席)は議席がそのままである一方で、大阪維新は4→2議席に減った
・今回は維新の会が、立候補者3名に対して市長の不信任案に賛成するように確約を取っている
・そんなわけで、当選した24人中、不信任案に反対すると思われる市議は2人のみ
・このうち1人は市長妻。もう1人は反市長派なのだが、「いま市長選挙になっても有力候補がいない」といった理由で不信任案に反対 →市議の中で市長擁護派は実質妻1人
・立花孝志が応援に来ていたN国党の候補者は最下位で落選
当選者に関しては → こちらの投稿の画像がわかりやすいです。※なぜかエンベッドできなかった🙏
市議の内訳としては、公明党6人、共産党4人、大阪維新の会2人、自民党1人、無所属11人。取材に行くまで知らなかったのですが、自民党が弱くて、公明・共産が強い土地なのだそう。維新が勢力を伸ばしていたが、今回のことで議席減と。
そして、不信任案提出の前から言われていたのが、「市長に不信任案を突きつけても、代わりの有力候補がいない」問題です。いないんだって。良さそうな人が。
よその土地で暮らす(&選挙のことをあんまわかっていない)私のような者からすると「対抗馬を立てれば受かるんじゃ?」と安易に考えてしまうのですが、そういうものでもないらしい。たしかに、今回のことで市議の多くが市長に反感を持っていたとしても、公明党と共産党(その支持者)が同じ候補を推すってなかなか考えづらいものな……。市長に離党勧告を出した維新が誰か立てるのでしょうか。どうなんでしょうね。
ちなみに永野市長は2018年に、当時の現職を破って当選(約2000票差)。2022年には共産党の女性候補に7000票近い差をつけて再選しています。無党派層の中には「比較的若い」という理由で投票する人も結構いる印象があるので、30代は無理でも40代の候補者が出ると、そしてそれが女性ならば、私としてはめっちゃうれしいですけどね……。
ちなみに(2回目)、私は今回の選挙でN党候補の方に選挙ポスターで名前を挙げられてデマを流されているので、警察に相談に行く予定です。名誉毀損案件で警察が何かしてくれる可能性はとても低いのですが、とりあえず相談の記録を残しておいてほしいので。都合の悪い情報が出たからって、デマを! 流すな!!!