10月30日(金)裁判の話が好きだけど
日々勉強。
突然ですが、私が初めて裁判の傍聴に行ったのは2018年の9月で、今から8年前。そんなに昔のことではありません。
もともと私は街ネタからエンタメまで広く浅く取材するライターでこれといった専門性もなかったし、ましてや自分が「報道」分野で取り扱われるようなテーマを取材するようになるとは思っていなかったんですよね。
文章を書くのが好きだったのでライターになってみたら、ライターに求められるスキルは文章力よりも取材力や現場力でした。私はアポ取りが苦手で、取材スキルや現場力も他のライターさんよりないほうだったと思うんですが、ふとしたきっかけから性暴力に関心を持っていろんな人に話を聞きに行っていたら、いつの間にか裁判や記者会見も取材するようになっていました。
自分が別に望んだわけではない方に人生は転がっていくこともあるけれど、まあそれはそれで良し、なのかなと思います。
ちなみに最初に傍聴した裁判の記事はこちらです。
▼「リアルナンパアカデミー事件」裁判で見えた、犯行の奇妙な構図(2019年2月19日/現代ビジネス)
この裁判が珍しかったのは、被告人の保釈が取り消しになった直後だったことです。リアルナンパアカデミーという「ナンパ塾」で知り合った男たちが集団性暴力を何件も起こした事件で、それまでに7人が逮捕されていました。
犯した罪が重大でも裁判がある程度進むと保釈請求が認められることがあり、この被告人も第2回公判の後で保釈されていました。しかし保釈中に、まだ逮捕されていなかった塾長(主犯)の男と連絡を取ったことが明らかになり、保釈取り消し。保釈取り消しは珍しいので傍聴席もざわついてましたし、弁護人は手で顔を覆ってました。この後いろんな裁判を見に行くようになりましたが、このとき以来見たことないです。
話を戻しますが、私は裁判の取材を誰かに教えてもらったわけではなく独学で学んできたので、最初は本当に見よう見まねでした。民事訴訟は「勝訴」と「敗訴」で、刑事裁判は「有罪」と「無罪」とか、もうそこから。刑事事件では本来「被告」とは言わずに「被告人」なんだよ(報道でも「被告」と略されていることもある)とか、弁護士を「弁護人」と呼ぶのは刑事事件だけだよとか、裁判で使われる用語って独特で、何を知らないかもわからないわけ。
8年かけてそれなりにいろいろ学びましたが、今でも知らないことまだまだあると思う。
北川健太郎被告人の事件で「検事正」ってなんぞやって思いましたし、「副検事」は検事とは違って司法試験に通る必要のない仕事っていうのも初めて知りました。検事と検察官の違いとか、そんなん知らなくても生きていけますからね普通。
長くなったけれど何が言いたいかというと、裁判や司法に関する知識って本当に個人差があると思うんですよ。
最近、仲の良いお友達と話していたときに、こんなことがありました。彼女と共通の友人が民事訴訟を起こしていて、私がその尋問の傍聴に行ったのでその話をしていたら、「判決どうだったの?」って聞かれました。
尋問の日に判決が言い渡されることはまずなく、結審(弁論終結)してから、また別日に判決があります。ですので、「結審が12月で、判決は来年だと思うよ」と答えたら、彼女はこう言ったんです。「毎回何かしらの判決が出るのかと思ってた」と。
毎回。何かしらの。判決。
出るわけないやろ。どんな裁判やねん。
一瞬頭がバグりました。いやでも、彼女のことを笑ったり決してできない。そのぐらい裁判って関わったことのない人にとっては未知なのだと思う。
取材を始めた頃の私のように、裁判について何を知らないかもわからない状態の人も多いと思います。
だから私は、人に話したり記事を書いたりするときに、いったいどこに合わせて説明をすればいいのだろうと思うことがあります。雑誌とかで書く場合はある程度の基準があるけれど、こういうletterとか小さな勉強会とかだと、ねえ。
なので、letterとかで書いてある裁判の内容について「?」と思うことはコメントしていただければと思うのです。そういう疑問で、こちらも勉強になることがあるので。そもそも刑事と民事の区別がわからないとか、保釈って何とか、抗拒不能の否定ってどういうこと、とか。
裁判とか性犯罪の刑法についてコメント欄で質問いただいた場合は、なるべく letter の本文で書くようにしたいと思います。よろしくお願いします。
とはいえ私が傍聴に行くのは性暴力関連ばかりなので、殺人とか詐欺とかの裁判のことはまた全然知らないのだけれども。
